「そろそろ一人暮らしを始めたい」「初めて賃貸契約するけど、具体的に何をすればいいの？」
こうした疑問を持つ方は少なくありません。賃貸物件を契約するには、物件探しから契約書の確認、そして鍵を受け取って入居するまで、意外と多くのステップが存在します。
本記事では、初めてでもスムーズに進められる賃貸契約の流れを時系列でご紹介します。余計なトラブルを避けたい方や、初期費用をなるべく抑えたい方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
賃貸契約の全体像
賃貸契約における大まかな流れは、以下の通りです。
- 物件を探す
- 内見をして気に入れば申し込み
- 審査を通過したら契約内容を確認
- 初期費用を支払う
- 鍵を受け取り、いざ入居
特に、初めて契約する方がつまずきがちなのが「申し込み～審査～契約」の部分です。審査に必要な書類や、契約書でチェックすべきポイントを知らずに進めてしまうと、後々トラブルを招きかねません。
本記事では、この申し込みから鍵の受け取りまでを中心に解説します。
STEP1：物件探しと内見のポイント
物件探しの重要性
はじめに、物件を探す段階では、立地や家賃、間取りだけでなく、周辺環境や通学・通勤のしやすさなども踏まえて考える必要があります。家賃相場を知らずに探すと、相場よりも高い物件を契約してしまうリスクも。以下の3点を意識しておくと、効率的に探せます。
- 家賃相場を事前に調べる
- 希望条件（立地・間取り・駅距離など）をリスト化する
- 物件情報サイトや不動産アプリを活用して比較検討する
内見でチェックすべきポイント
内見は契約前の最終確認とも言えます。写真や図面だけでは分からないところを、自分の目でしっかりチェックしましょう。
- 日当たり・騒音：実際に窓を開けて周囲の音を確認
- 収納やコンセントの数：生活動線と合っているか
- 水回り：キッチン・お風呂・トイレの清潔感と使いやすさ
- セキュリティ：オートロックや防犯カメラの有無
一度で判断できない場合は、時間帯を変えて2回内見するのもおすすめです。夜の治安や騒音の状況が変わるケースもあるので、可能であれば複数の時間帯をチェックしましょう。
STEP2：申し込みから審査までの流れ
申し込みのタイミングと必要書類
内見で気に入った物件があれば、早めに申し込むことが鉄則です。繁忙期だとあっという間に他の人に取られてしまうこともあります。主な必要書類は下記の通り。
- 本人確認書類（運転免許証・マイナンバーカードなど）
- 学生証や社員証など（必要な場合）
- 収入証明書（源泉徴収票や収入証明、学生の場合は保護者のものなど）
<u>物件によっては保証人に関する書類</u>が追加で必要になる場合もあるため、不動産会社に確認しましょう。
審査の内容とポイント
申し込み後は審査があります。審査では、家賃を支払う能力や滞納リスクなどが総合的に判断されます。一般的に、家賃は月収の1/3以下が望ましいと言われているため、家賃と収入のバランスに無理がないか事前に確認しておきましょう。
また、連帯保証人をつける場合は保証人の職業や年収もチェックされるため、頼む相手に事前連絡をしておくとスムーズです。
STEP3：賃貸契約書の確認方法
審査が通ったら、次はいよいよ契約書の確認です。ここでチェックを怠ると、後々「こんなはずじゃなかった」というトラブルが発生する可能性があります。以下のポイントは必ず押さえておきましょう。
賃貸契約書で注目すべき5つのポイント
- 契約期間と更新料：更新のタイミングと費用を明確に
- 解約予告期間：退去時に何カ月前までに通知する必要があるか
- 敷金・礼金の扱い：退去時の原状回復費用はどの範囲が自己負担か
- 保険加入の条件：火災保険など、加入必須の場合が多い
- 禁止事項や特約事項：ペット禁止・楽器禁止などのルール
特約事項をよく読む
特約事項には、契約書の本文には書かれていない細かいルールが設定されている場合があります。例えば、「エアコンの清掃費用は借主負担」や「退去時にハウスクリーニング費用がかかる」といった内容です。納得のいかない特約がある場合は、不動産会社に相談してみましょう。
STEP4：初期費用と契約締結
初期費用の内訳
賃貸契約には敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用が必要です。初めての方は「思った以上に金額が大きくて驚いた…」という声も少なくありません。主な内訳は以下の通り。
- 敷金：退去時の修繕費用などに充当される預かり金
- 礼金：貸主への謝礼で、一般的に返金はなし
- 仲介手数料：不動産会社に支払う手数料（家賃1カ月分＋消費税が相場）
- 前家賃：契約開始日から日割りまたは1カ月分の家賃
支払い方法と注意点
最近では、クレジットカード支払いや分割払いに対応している不動産会社も増えています。ただし、対応していない場合もあるため事前に確認しましょう。支払いが遅れると契約のキャンセルになる可能性もあるので、期日はしっかり守る必要があります。
契約締結は通常、不動産会社や管理会社の事務所で行います。重要事項説明を受け、賃貸契約書に署名・捺印することで正式に契約が成立します。
STEP5：鍵の受け取りと入居準備
鍵の受け取り時期
鍵の受け取りは、初期費用の支払いと契約が完了した段階で行われます。引っ越し日は契約開始日と同じ場合もあれば、余裕を持って数日後に設定する場合も。鍵を受け取ってから部屋に荷物を運び込む流れをイメージしておきましょう。
引っ越し業者の手配やインターネット回線
新生活をスタートするにあたって、引っ越し業者の予約やインターネット回線の開通など、やることが立て続けに出てきます。引っ越しシーズンは混雑しやすいので、早めの予約がベターです。
入居後にやることリスト
実際に住み始めたら、下記のような手続きや初期設定を忘れずに済ませておきましょう。
ライフラインの開始手続き
- 電気・ガス・水道は入居前に開通予約をするとスムーズ
住所変更の手続き
- 運転免許証・住民票・マイナンバーの変更届
- 郵便局への転居届
家具・家電の設置
- 部屋の間取りを確認してから購入するのがおすすめ
- 大型家具の搬入経路も事前にチェック
ご近所挨拶や管理人への連絡
- 社会人や学生を問わず、簡単な挨拶をしておくとトラブル回避につながる
まとめ：スムーズに契約を進めるコツ
初めての賃貸契約は、分からないことが多くて不安になりがちです。しかし、全体の流れを把握し、各ステップで必要な書類や注意点を理解しておけば、慌てることなく契約を進められるはずです。
とくに大事なのは、内見でのチェックと契約書の細部確認、そして初期費用の支払いをしっかり把握すること。これらを押さえれば、大きなトラブルに巻き込まれる可能性はぐっと低くなります。
<u>引っ越し後の新生活</u>をスムーズにスタートさせるためにも、ぜひ本記事を参考に進めてみてください。部屋探しや賃貸契約は人生の大きなイベントですが、事前準備をしっかり行うことで、ワクワクする気持ちで新しい環境を迎えられるようになります。
